Q1.金融政策
物価目標2%を目指すべきである。
- メリット
- デフレ脱却につながり、景気が向上しえます。
- デメリット
- 低所得世帯の家計が物価上昇で苦しくなります。失敗すると財政赤字が膨らむ一方です。
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デフレ脱却のために、安倍政権と日銀は物価を前年度比2%上昇させるという画期的な目標を定めました。目標達成のため、日銀は無期限で国債を買い入れるなど金融緩和を進める方針です。しかし、2%目標により物価が上昇したところで、実体経済が向上せず雇用や賃金の改善を伴わなければ、国民生活はかえって圧迫されます。また、財政赤字を抱えたまま日銀が国債買い入れを進めれば、日本財政に対する国際的な信頼が失われる恐れもあります。
Q2.TPP経済協定
TPP加盟の条件は、農産物の関税を全て守ることである。
- メリット
- 日本の農業が国際競争から守られます。
- デメリット
- 交渉が成立せず、TPP脱退に終わる可能性があります。
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TPPとは、現在、アメリカ、オーストラリア、シンガポール、チリなど11か国の太平洋諸国間で交渉が進められている経済連携協定で、関税などの貿易障壁撤廃を目指すものです。自民党政権が交渉参加を表明しています。成長するアジア・太平洋市場への進出が促進され、日本の経済発展につながると期待される一方、国内産業保護を訴える声もあります。自民党政権は自動車・保険分野の他に農産物についてはコメなど5品目を「聖域」として例外化する意向ですが、実際に全てが認められることは難しいとみて、各地の農業組合などは交渉参加に反対しています。
Q3.原子力発電
2030年代までに原発を全廃すべきである。
- メリット
- 原発事故や核廃棄物などの問題を抱える原発エネルギーから脱却します。
- デメリット
- 代替エネルギーの実用可能性や、使用済み核燃料処理が課題です。
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福島の原発事故を受けて、原発を全廃して国民の安全を確保するべきだと主張する政党が増えています。しかし、現時点での即全廃は電力の供給を考えると難しく、焦点はいつまでに原発を全廃するか、そして、いつまでに原発分を賄うだけの新しいエネルギーの実用化が実現するか、という点です。2030年代は、一つの目安ですが、この時期の全廃に向けては、各界の大きな努力が求められます。
Q4.憲法改正
憲法96条を改正すべきである。
- メリット
- 憲法の改正を国民に問いやすくなり、変えやすくなります。
- デメリット
- 9条の改正実現による平和主義衰退などにつながる恐れもあります。
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憲法96条では、憲法改正の要件として国会議員3分の2の賛成による発議と、国民審査における過半数の賛成とが定められています。現在、発議のための要件を「国会議員の半数」に緩和することが議論されています。憲法9条や新しい人権(環境権やプライバシー権)などについて憲法改正を行いやすくすることが目的です。一方で、最高法規である憲法が変わりやすくなることを問題視し、96条改正は必要ないという主張もあります。特に、憲法9条を重視し集団的自衛権を認めない立場からは反対が多くなっています。
Q5.公共事業
大規模な公共事業は継続すべきである。
- メリット
- 雇用の創出など一定の景気浮揚効果があります。
- デメリット
- 公共投資による多大な財政圧迫や、無駄遣いが指摘されています。
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公共事業は、高度経済成長期に、地方経済の活性化のため、積極的に行われました。その後徐々に縮小し、現在は、国家予算に占める割合はそこまで大きくありません。しかし、東日本大震災を契機に防災対策として、自民党は200兆円の国債発行による公共事業投資を提案し、実際に13年度は公共事業費の割合が増える見込みです。景気・雇用対策として推進を支持する政党もある一方、緊迫した財政状況を更に悪化させる公共事業には、その効果も含めて強い反対もあります。
Q6.消費税増税
消費税増税にあたり、軽減税率を導入すべきである。
- メリット
- 生活必需品の税率を低く抑え、低所得者の生活困窮を防ぎます。
- デメリット
- 高所得者も資しながら消費税収入が減ること、そして適用品目の線引きの難しさが課題です。
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軽減税率とは、食料品など生活必需品の税率を低く抑える仕組みです。消費税を増税すると低所得者層の生活ほど圧迫される、という逆進性の問題を緩和するために導入が検討されています。自公両党は、消費税を10%に引き上げる2015年の導入で合意しました。軽減税率導入の問題としては、適用する品目の線引きが難しく利権政治の温床となりうること、事業者に大きな負担がかかること、高所得者も軽減税率で得をするので無駄が多いこと、などが指摘されています。対案として、給付つき税額控除により低所得者保護に重心をおくことを主張する党もあります。
Q7.集団的自衛権
防衛費を増額すべきである。
- メリット
- 自衛力を高め、日米同盟の強化にもつながります。
- デメリット
- 国家財政を圧迫すると共に、中国などの警戒心を強めることになります。
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03年度以降日本の防衛費は削減され続けていましたが、安倍政権は防衛大綱を見直し、防衛費の増額と自衛隊の人員・装備の充実を打ち出しています。オスプレイの導入などにも積極的です。防衛力強化は日米関係の強化につながると共に、中国の海洋進出や北朝鮮の核実験への対抗となる、として支持する声がある一方、財政の圧迫や近隣諸外国との摩擦、平和主義の衰退を懸念する声もあります。
Q8.年金制度
年金制度は積み立て方式にするべきである。
- メリット
- 少子高齢化社会において、世代間格差を軽減します。
- デメリット
- インフレによる積立金の目減りや、賦課方式からの移行の際の「二重の負担」が課題です。
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積み立て方式とは、各自が現役時代に積み立ててきた年金を老後に受け取る仕組みの年金制度です。現行の年金制度は賦課方式といい、現役世代が同時代の高齢者の年金を負担しています。少子高齢化の中で年金給付額は増え続けており、このまま財源不足分を国家予算で補っていくと将来にツケを回し世代間格差がますます深刻になります。この問題を解消する方策として、積み立て方式への移行があげられます。しかし、インフレにより積み立て金が目減りすることや、移行期間に賦課方式と積み立て方式の二重の負担が生じることなどが問題です。年金の給付水準を下げる方が現実的だとする意見もあります。
Q9.被災者支援
復興の財源は被災地自治体に委託するべきである。
- メリット
- 現地のニーズにより即した復興が進められます。
- デメリット
- 全体としての統括が滞り不具合が生じる可能性があります。
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復興の遅れや復興予算の流用問題を受けて、復興事業の権限と財源を被災地自治体に任せるべきだ、とする議論があります。被災地の細かいニーズに適した復興を進めることが目的です。被災地自治体が自由に使える予算の拡充を、という方針は多くの党に見られますが、実際にどこまで権限を委託するのかについては議論が分かれます。被災地首長の主導や完全な財源委託を訴える党がいる一方で、国が全体を見渡して優先順位を決めることの意義も重視する声もあります。
Q10.医療制度
混合診療を解禁すべきである。
- メリット
- 高度な医療技術を受けやすくなります。医療保障費削減にもつながります。
- デメリット
- 受けられる治療の格差拡大や、全体として医療費の保険給付範囲が削減されることが懸念です。
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混合診療とは、医療保険で認められた治療法とともに、保険が適用されていない治療法を併用することです。現在、原則として併用は認められていません。混合診療の解禁により、がんや難病の未承認先進治療が受けやすくなるとして、検討されています。増大する医療保障費の削減というメリットもあります。しかし、解禁すると、個人の経済事情によって受けられる治療が違ってきてしまう、という問題があります。公的医療範囲の縮小を招くとして反対する声もあります。さらに、安全性・有効性が証明されていない医療行為を助長することが懸念されてきました。
Q11.解雇規制
正社員の解雇規制を緩和するべきである。
- メリット
- 正規雇用を行いやすくすると共に、人材の流動化が進みます。
- デメリット
- 雇用が不安定になります。
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現行法では、正社員の解雇は客観的な合理性が認められない限り無効とされ、雇用安定が図られています。不況下で増える非正規雇用が社会問題化する中、解雇規制を緩和することで正規社員を雇いやすくするべきだという主張がされています。特に若者の失業や非正規雇用対策として望まれるのに加え、成長産業への労働力移行という狙いもあります。しかし、労働者の雇用安定を脅かすとして根強い反発があるのに加え、規制緩和により正規雇用が増えるという効果自体を疑う意見もあります。
Q12.教育委員会
教育委員会の権限は弱めるべきである。
- メリット
- 教育委員会の隠ぺい体質や責任所在の曖昧さを改善します。
- デメリット
- 政治による過度な干渉を招く恐れがあります。
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いじめ問題における隠蔽などで、教育委員会制度の改革を望む声が大きくなっています。改革にあたっては、首長の権限を強化して民意を反映すべき、責任所在を明確にすべき、という意見があります。教育委員会制度の廃止を訴える党もあります。他方、制度改革・透明化を進めつつも教育の政治的中立を重視し、政治事情によって方針が二転三転するのは望ましくない、という主張もあります。対案として教育委員会の公選制復活を唱える党もあります。
Q13.少子化対策
年少扶養控除を復活させるべきである。
- メリット
- 高所得世帯にとっても、子育て支援となります。
- デメリット
- 高所得世帯ほど恩恵が厚くなるという批判があります。
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年少扶養控除とは、16歳未満の子どもがいる世帯の所得税と住民税を減税する制度です。民主党政権は年少扶養控除を廃止し、代わりに低所得世帯への手厚い保護を目指して子ども手当を導入しました。しかしこれは財源を確保できずに不十分な形で行われ、子どものいる高所得世帯にとってはかえって負担増になったため、現在では児童手当という名称に戻り所得制限なども設けられています。さらに自民党は年少扶養控除を復活させる意向ですが、これは高所得世帯をより資することになり、低所得世帯への子育て支援が疎かになるとして反対する意見もあります。
Q14.道州制
道州制を導入すべきである。
- メリット
- 行政のコストを抑え、地方経済の活性化が期待されます。
- デメリット
- 道州の広域性はかえって住民自治を妨げるという懸念もあります。
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道州制とは、現在の47都道府県を解体して、10前後の道州に再編し、権限・財源・事務行為を移譲するという制度です。さらに現在約1700ある市町村を広域化して300ほどの新しい基礎自治体を作り、日本を国、道州、基礎自治体(市町村)という3層構造のもとで地方分権を進めることが提案されています。行政コストが下がるほか、東京の一極集中の緩和、州都の発展により日本全体が活性化することが期待されています。他方、広域な州都、・基礎自治体はかえって住民自治を妨げるのではないかという懸念もあがっています。
Q15.政治献金
企業・団体献金は禁止すべきである。
- メリット
- 利権の少ないクリーンな政治をめざします。
- デメリット
- 税金による政党助成金の負担が大きくなります。
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企業・団体献金を禁止することで、利権の少ないクリーンな政治が実現するのではないかと期待されています。しかし、国民の税金によって負担される政党助成金の交付は継続します。さらに、個人献金方式が中心になったとしても、個人の背後に企業が存在するならば、実質的に利権はなくならないという指摘もあります。政党に入る資金についての議論は必要ですが、政党が使う資金についても、注目する必要があります。
Q16.議員定数
国会議員定数は比例区から減らすべきである。
- メリット
- 一票の格差の問題を解決しつつ、議員人件費を削減することが可能です。
- デメリット
- 小選挙区の結果が決定的になり、少数意見の反映が難しくなります。
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一票の格差是正と議員人件費削減のため、衆院の議員定数削減が検討されています。特に、比例代表制と小選挙区制のどちらから定数を減らすかで意見が割れています。一般的に、小選挙区制ほど大政党を代表しやすく、比例代表制は中小政党も代表しやすいと言われています。自民党は、比例選の定数を30議席減らす案を出しました。一票の格差解消のためには比例代表定数削減の方が現実的と考えられています。しかし、小選挙区は死票が多いことなどから、中小政党を中心に比例定数を減らすことへの反対があがっています。
Q17.地球温暖化
CO2の排出権取引を導入するべきである。
- メリット
- 二酸化炭素を削減し、地球環境を守ると共に国際社会の信頼を得ます。
- デメリット
- 排出権配分の方法や、企業の生産縮小・海外移転の阻止などが課題です。
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排出権取引とは、企業や国ごとに二酸化炭素の排出枠を定め、排出枠を売買させることで全体として二酸化炭素排出量を減らそうとする仕組みです。11月のCOP19に向けて、安倍政権は、民主党前政権が国際的に掲げた削減目標(2020年までに25%減)を見直す方針です。原発事故後に火力発電が増えたため、実現が難しくなっているからです。数値引下げは必至ですが、消極的な姿勢は交渉での発言力低下につながる恐れもあります。排出権取引の導入は削減に有効だという意見がある一方、排出権配分方法の問題や、生産縮小を心配する声が指摘されています。
Q18.裁判員制度
裁判員制度は現状維持すべきである。
- メリット
- よりオープンな司法の実現に貢献します。
- デメリット
- 冤罪の可能性や裁判員への負担が存在します。
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裁判員制度は、特定の刑事裁判において、有権者から事件ごとに選ばれた裁判員が裁判官とともに審理に参加する制度です。国民の視点が裁判に反映されるだけでなく、司法を身近に感じる機会となります。しかし、メディアの世論誘導による判決操作や、情緒的な判決が増える可能性、さらに裁判に関する守秘義務がどれだけ守られるかが不透明といった指摘もあります。導入されたばかりの裁判員制度の見直しも議論に上がっています。
Q19.外国人参政権
特別永住外国人にも地方参政権を認めるべきである。
- メリット
- 在日韓国・朝鮮人を含め外国人の人権を保障し、開かれた地域社会を実現します。
- デメリット
- 内政干渉にあたる恐れがあります。
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日本では、現在、外国人の参政権は認められていません。特に争点となっているのは、在日韓国人・朝鮮人を含む特別永住外国人に地方参政権を認めるか否かです。憲法では地方参政権付与を禁じていないとする解釈が有力であり、納税者でもある外国人の人権として地方参政権を認めるべきだという主張がある一方、内政干渉にあたるとして反対する人々もいます。また、日本国籍を持たない外国人に参政権を与えた場合、その個人が「二重参政権」を持ちうることも問題視されています。
Q20.財政再建
財政規律を法的に確保すべきである。
- メリット
- 財政を健全化し、将来世代への借金のツケが増えることを防ぎます。
- デメリット
- 柔軟性がなくなり、思うような政策がとれなくなることが懸念です。
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財政規律とは、秩序だった財政を保つ規律のことです。現状では法的に明文化されたものがなく、時々の政府裁量に任されています。財政赤字が膨らみ特例国債発行が常態化する中で、プライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化目標などを法律化して守っていくべきだという議論があります。自民党が野党時代に提出した「財政健全化責任法案」は内容への批判もあり通過を果たしませんでしたが、安倍政権下で法定化の検討が進められる見込みです。一方で、財政規律は重要だとしながらも、時々の柔軟な対応がしづらくなるため法制化までする必要はない、とする意見もあります。